柔らかく、果汁滴る白桃は、
ご贈答にも喜ばれています。
気品さえ感じさせる清水白桃は、岡山を代表する白桃です。
果肉はとても柔らかく、たっぷりの果汁と桃特有の甘い香りが
桃の女王と言っても過言ではない、極上の美味しさです。
日本で食用の桃づくりが始まったのは、明治8年のこと。中国から導入された上海水密と天津水密が岡山で栽培されたのが始まりです。その後、桃は熱心な先人たちの手により改良、開発が続けられ、今では30品種以上の桃が誕生しています。
なかでも、岡山県で最も広く作られるようになったのが白桃。白桃は上海水密を改良し、明治34年に誕生した品種で、他の品種では見られない白さときめ細かな口あたりで、あっという間に岡山の名産になりました。
清水白桃は、岡山一宮にあった白桃と岡山3号の混色園で、偶然発見されました。昭和7年に「清水白桃」と命名されました。岡山の温暖で日照りの多い気候、花崗岩の崩壌土が多いことなどの条件が合い、香気が高く、色形よく、日持ちがすると評判になり、「清水白桃」の名前が全国的にも広まっていきました。
甘味も強い白鳳には根強いファンが多く、
ここ岡山でも
清水白桃と双璧な地位を得ています。
岡山で栽培された白鳳は高品質だとの評価が高く、コクのある甘さながら、後味もすっきりしていますので白桃本来の美味しさをご堪能いただけます。
JA岡山では色々な品種の桃を栽培していますが、出荷時期は品種により少しづつ異なります。
岡山生まれのオリジナル品種。大玉・高糖度が特徴です。
白麗
甘みと柔らかい果肉、果汁の多さが特徴です。
白皇
お盆の後に出荷が始まる、シーズン終盤の品種です。
幾多の苦難を乗り越えて、ようやく収穫にこぎつけることができるのです。
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木の一本一本の勢いには違いがあり、その木がどれくらいの実をつけることができるかを見極め、それに応じて蕾を摘みます。欲張って蕾を多く残すと、養分が分散されてしまいます。蕾が少なすぎると、充分な収量を確保できなくなります。
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摘蕾と同じく、養分を出来の良い実に集中させるため、生育の悪い実などを摘んでいきます。元々は1本の枝に多数の実が付いていますが、出荷までこぎつけることが出来る実は、ごくわずかです。
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結実した桃の一つ一つに袋をかぶせる「袋掛け」という作業を行います。これにより、白桃の魅力である「白さ」と「柔らかさ」が育まれていきます。
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桃にとって、雨は難敵。特に梅雨は、平均でも3割は落実してしまい、雨量の多い時は5割も落実してしまうこともあります。同じく、初夏の台風は収穫直前に落実してしまうため、生産者を大いに悩ませます。写真からも、相当な数の実が落ちてしまっていることがうかがえます。
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桃の害虫は多々いますが、代表的なのは蛾です。対策として、「防蛾灯」という照明を使い、蛾を光に集めて桃の木に被害が及ばないようにしています。この幻想的な光景は、桃の出荷が近いことを知らせる季節の風物詩にもなっています。
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幾多の苦難を乗り越えて、ようやく収穫にこぎつけることができます。しかし、ここでも気を緩めることはできません。白桃は非常に繊細なので、少しでも強く握ってしまうと跡が残ってしまい、商品として出荷できなくなってしまいます。従って、収穫も細心の注意を払って行われます。
産地をあげてのこだわりが発揮されます。
光センサーによる測定で、白桃を傷めることなく、正確に糖度を計測することができます。
選果場のスタッフも、箱詰めの時は細心の注意を払い、丁寧に箱詰めを行っています。
出荷前の最終チェックも怠りません。一箱ずつ、異常が無いか確認します。
白桃の品質向上に向けて、毎年「共進会」という、いわば白桃コンテストが行われています。生産者は腕によりをかけて栽培した白桃を出品し、審査員が味、色、形、大きさ等の審査を行い、最優秀賞などの賞が贈られます。この取り組みにより、産地の技術の維持・向上に繋がっています。
地元の岡山でも人気があります。
はなやかオンラインでは、最高の等級の白桃を扱っています。
白桃には、ロイヤル、キング、エースの3つの等級があります。それぞれの等級は、糖度により区別されており、品種ごとに糖度と等級が決められています。
清水白桃の場合
ロイヤルは12度以上、キングは11.5度以上、エースは10.5度以上です。
白鳳の場合
ロイヤルは12度以上、キングは11度以上、エースは10度以上です。
白桃は非常に繊細なので、収穫から箱詰め・出荷まで、細心の注意を払い丁寧に行われています。お客様にできるだけ良い状態でお届けするために、少し緩衝材を多めに使用しておりますが、ご理解いただきますよう、お願いいたします。
桃の時期になると、JA岡山管内の各地で即売会が行われます。また、直売所にも朝早くから人が並びます。(良い桃ほど早く売り切れてしまうからです。)
また、最近では「食農ツアー」のような、旅行プランの行程の中で、岡山の桃を食べるコースも見られるようになってきました。
男女を問わず、お子様から年配の方まで、幅広く多くの方に人気のある白桃は、ご自身でいただくことはもちろん、ご贈答としても喜ばれること間違いなしの品です。
白桃には、ほんの少しだけ、おいしく食べるコツがあります。
ぜひ、ご一読いただき、岡山の白桃を存分にお楽しみください。
桃肌の緑色が消えて、乳白色になったら食べ頃です。
赤く着色している場合は、果梗部(エボ)の青味が抜ければ食べ頃です。
桃特有の芳香が豊かに香り出した頃が食べ頃です。
手のひらで持った感じが柔らかくなってきます。
爪先で皮を少しめくるとなんとか剥がれるくらいが食べ頃です。
食べ頃になった桃は、冷蔵庫で1~2時間冷やして食べて下さい。
冷やし過ぎは味を低下させますのでご注意ください。
関東など、赤い桃の方がなじみがある方に白桃をお贈りし、
いただいた方が、赤い桃のように赤く熟するのを待っていたら傷んでしまった、
ということがあると聞きました。
白桃は熟しても赤くなりませんのでご注意ください。
また、関東など白桃になじみの無い方に贈られる場合は、
熟しても赤くならないことをお伝え頂きますよう、お願いいたします。